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任意整理

任意整理とは、経済的窮地に陥った個人や会社が、破産や民事再生、商法上の整理などの法的整理手続によらず、債権者との話合いにより債権債務の清算を行うことをいい、私的整理または内整理とも呼ばれる。任意整理は、裁判所が介入することなく債権者と債務者が話合いのうえ合意し、債務整理を行う方法である。任意整理は個人で行うこともできるが、多重多額債務の場合には各々の債権者と交渉しなければならない点を考慮すると、専門家である弁護士に依頼することが望ましい。任意整理の場合、代理人(弁護士)から任意整理案が提案されることになるが、これは「クレジット・サラ金処理の東京三弁護士会計統一基準」に基づいて行われる。

これは東京三弁護士会の基準ではあるが、現在はこの基準に基づいて任意整理が行われており、これに準じない任意整理案は判例においても無効とされている。任意整理の手順は、過払い金返還請求と同様にまずは「債務調査」を行い、借入金額、借入年月日、返済金額、返済年月日等の事実確認を行う。次に、この債務調査結果に基づき、利息制限法による引直しを行い、残債務を確定する「債務確定」のための作業を行う。この債務調査と債務確定に基づき、「任意整理案」の作成(一括弁済案あるいは分割弁済案の作成)を行う。

そして、この任意整理案を各債権者に送付し、債権者との交渉を行い、債権者全員の承諾を得られれば、任意整理案に基づき弁済を開始することになる。弁済は債務者本人が支払う場合と弁護士を通して支払う場合が考えられるが、債務者本人の支払では確実性が低く、弁護士を通して支払う場合には事務処理が煩雑になるという欠点がある。それゆえ、弁済専用の専用口座を作成し、その口座を通して弁済を続けていく方式がよいとされている。